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第21回布施緩和ケア研修会(オンライン)を開催しました。

8月22日(土)にオンラインにて、「第21回布施緩和ケア研修会」を開催しました。
新型コロナウイルス流行に伴い、オンラインでの研修会が増えゆく中、前回からの2か月間に試行錯誤を重ね、「Zoom×OBS×Power Point」※での開催となりました。
※全画面に資料のパワーポイントを表示し、左下に演者のライブ映像を表示する形

布施緩和ケア研修会は、講演と事例検討を組み合わせ、医師や看護師などの医療職に加え、介護職など多職種に門戸を広げています。
受講者は、医師11名、看護師26名、ケアマネージャー6名、薬剤師2名、保健師2名、その他、総勢58名。
医学生の参加もあり、この研修会が次世代の学ぶ機会にもなっていること、また更に広く周知されてきている印象を受けました。

この研修会の特徴は、毎回テーマに沿った講師を招いて緩和ケアについての基本的な知識を習得し、合わせて事例検討を行なうことで在宅緩和ケアの現場で直面する医療従事者の悩みに対して具体的な援助を実践するところにあります。

第21回となる今回は、「神経変性疾患の病態と治療 パーキンソン病を中心に」と題して、市立東大阪医療センター 神経内科 隅寿恵先生にご講演をいただきました。
代表的な変性疾患からパーキンソン病、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症を挙げていただき、神経変性疾患の患者さまが安心して療養するには症候の特徴を理解することが有効であること、パーキンソン病の模擬患者さまを例に一般的な治療法からレボドパ空腸持続投与療法について、地域での療養を困難にするオフ以外の症状などのご説明と、最後に(非パーキンソン病)パーキンソン症候群の治療・療養のポイントのお話をうかがいました。

次に、市立東大阪医療センターMSWの元村友美さんより「実際に神経難病の在宅医療支援に関わっている病院の連携室から」と題し、情報提供をしていただきました。
退院支援の窓口となり何でも相談してもらえること、そして病院と在宅をつなぐ存在になりたいとの熱い想い、患者さまが少しでも前向きになってもらえるような関わりを行なっていることが伝わるお話をいただきました。

最後に、八尾徳洲会総合病院 看護師 松本静香さんより「退院支援から在宅へつなぐ」と題し、事例検討が行われました。
「具体的にどんな支援が必要か」や「あなたならどのようにお話しますか?」などの問いをチャット機能を用いて意見を共有したり、ブレイクアウトルームを使用して7名ほどのグループになり、話し合いを行なうなどの取り組みを行いました。
「退院支援は在宅をつなぐ役割、でも主役は在宅ケア。患者・家族の困りごとを聴く、そして、患者さんの支えになることが大切である」とまとめられました。

研修会終了後、参加者のみなさまの感想を拝読いたしました。
そのうちのいくつかを、こちらでもご紹介させていただきます。

・利用者さまに難病の方が増えてきました。
状態をみるためには病気の理解や知識が必要になります。
今回の研修にて神経変性疾患の症状や治療、入院から退院の支援と一連の経過を学ぶことが出来ました。
まだまだ分からない事もありますが、学べたことを実践で使えるよう振り返りたいと思います。ありがとうございました。(看護師)

・入院が短期化する中でじっくりと考えて選択をすることが難しい状態になっている中、患者さんや家族に寄り添い支援していく事の大切さについて改めて考える良い機会になりました。(看護師)

・今回、研修会もオンラインでの参加も初めてでした。オンラインが慣れていないので変に緊張してしまい、上手く意見交換できなかったことが心残りです。
研修内容はとてもわかりやすかったです。
私はほぼ病棟経験しかないので、患者さんが退院したその先のことをここまで細かく深く考えられていなかったなと感じました。
現在は外来で勤めているので、病棟経験を活かしつつ、他職種と連携して支援できるようになりたいと思いました。
研修会に参加させていただき、ありがとうございました。(看護師)

・進行には大満足です。
初めにドクターの講議があり、ソーシャルワーカーの方、看護師の方の講演の順で進められておられたので、会の構成がスムーズで私のような者でも理解ができました。(保険調剤薬局の店舗開発)

・神経筋疾患の概論、各論で病気の特徴を理解し、在宅医療への連携の実際、連携後の具体的な問題点という構成で充実した90分でした。
オンラインでのグループ討論は初めての経験で緊張もしましたが、簡潔かつスムーズな進行で貴重な知識を得ることが出来ました。
強いて言えば、神経筋疾患のレクチャー内容が予備知識がないとやや難しいかなとも感じました。(医師)

・チャットを使用することで自分の考えを整理しながら参加できた。
たくさんの人の意見が共有できると感じた。
グループワークの時間がもう少し足りないくらいで、まだしたいなと感じたことが丁度よかった。(看護師)

・準備の段階から当日の運用まで、色々と大変だったと思いますが、非常に勉強になりました。
東大阪の在宅医療がより良いものになると感じました。本当にありがとうございました。(医師)

また、下記のような建設的なご意見もいただけました。

・グループワークが短かった事、参加者全てがグループワークに参加できる様にできれば良いなと思います。(医師)

・学びの時間をありがとうございました。
最後の事例検討は足早で、不燃焼に終わってしまい残念でした。
もう5分位時間がいただけたら有り難かったでしょうか。
一事例目の回答をチャットに記入したのですが、気づいていただけなかったようです。
二事例目の回答に埋もれてしまったかもしれず、次回は記入の仕方を工夫したいと思います(『一事例目の回答』と頭に一言付ける)。(看護師)

東大阪プロジェクト
出会うことで人が動き出し、ともに未来を変える
~穏やかなエンディングをみんなで~

今後も研修会を定期的に行ってまいります。
ぜひ、ご参加ください。

【特別回ELC東大阪学習会(オンライン)】
日時:9/12(土)18:00~19:30
定員:15名程度
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:反復と沈黙でコミュニケーションは続く
~苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいると嬉しい~
大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科 大江秀一先生が講師を務めます。
詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/2752515368371449/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

【第9回ELC東大阪学習会(オンライン)】
日時:9/24(木)18:00~19:30
定員:15名程度
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:苦しみ人へ関わるための“聴く力”
~反復・沈黙・問いかけ、そして支えるために~
当クリニック看護師川邉綾香が講師を務めます。
詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/3122127221197041/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

※第7回、第8回の続きとなるため、「反復・沈黙」についての復習が必要になります。
復習用のビデオを作成しました(約15分)。
是非ご覧いただき、第9回にご参加ください!

【第22回布施緩和ケア研修会・総会(オンライン)】
日時:10/24(土)18:00~20:00
定員:100名
対象:医療福祉、介護関係(地域制限はありません)
タイトル:コロナ禍における地域での看取り支援
~ACP 決めた内容 誰がする~
エンドオブライフ・ケア協会 小澤竹俊 先生に基調講演して頂けることになりました。
詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/2654053784864315/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

【第1回縁起でもない話をしよう会@東大阪】
日時:11/14(土)18:00~20:00
定員:20名
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:未定
東大阪プロジェクト代表 福村雄一先生が話題提供を行ないます。

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