• かわべクリニック
    • 在宅療養支援診療所

      医療法人綾正会かわべクリニック

      内科・緩和ケア内科・呼吸器内科

  • 〒577-0843 東大阪市荒川3丁目5番6号 MMビル203

    TEL : 06-4309-8119FAX:06-4309-8118

  • 求人情報 お問い合わせ

真の連携を目指して~東大阪プロジェクト~

こんにちは。医師の川邉正和です。

「人生の最期を自宅で迎えたい」と願う患者さまは、たくさんいらっしゃいます。
住み慣れた地域で最後まで自分らしい暮らしを続けられるよう、医療・介護・生活支援を一体的に提供する。
そのために「地域包括ケアシステム」があります。

かわべクリニックが考える「地域包括ケアシステム」の理想像は、
「看護師を主体としたフラットな在宅緩和ケアチーム(クリニック、訪問看護ステーション、薬剤師、ケアマネージャー、ヘルパーステーション)」を地域で作ること。
そして、医療・介護だけに限定せず、多職種=全ての職種がその輪に入っているシステムであること。
これらが実現して初めて、「真の地域包括ケアシステム」となるのではないでしょうか。

かわべクリニックがご縁をいただいた多くの患者さまが在宅で過ごせる平均期間は、わずか1ヶ月程度。
人生の最終段階、特にがんの終末期の方は日々の変化が激しい。
だからこそ、多職種間の密な連携を、スムーズに構築する必要があります。
訪問した際には、診療情報を書面に起こし、FAXという形で関わる全ての職種(訪問看護ステーション、ケアマネージャー、ヘルパーステーション等々)と共有しています。

しかし、「多職種=全ての職種」とは、どこまでなのでしょうか。

先日お看取りさせていただいた患者さまのお話をさせていただきます。
この患者さまは、大切にしている「犬」を、自分が亡くなった後に誰かに引き取って欲しいという願いがあり、それを私たちに告げてくださいました。
私たちに委ねられたこの願いを叶えることは、残された時間の短い患者さまが穏やかな気持ちで過ごすための条件であることは間違いがありません。

そこで私たちが相談したのが、司法書士の先生でした。
司法書士の先生にとってこれは難しい問題ではなく、相続のプロとして、的確にクリアしてくださいました。
その時、私は司法書士が「真の地域包括ケアシステム」に必要な職種であると、改めて強く感じたのです。

私にとってのバイブルである小澤竹俊先生の著書『死を前にした人にあなたは何ができますか?』に、こんな一文があります。
「苦しみを抱えた人がどのようなことを選ぶことができると、穏やかになれるのか?」
つまり、穏やかに過ごすためには、選ぶことのできる自由を叶える必要がある。
だから、「選ぶことのできる自由」を叶えてくれる職種の全てが、「真の地域包括ケアシステム」の実現に必要なのではないかと、私は考えています。

この本では、“穏やかになれる支え”に気づくための視点として、次の9つの視点が紹介されています。
 1. 療養場所…両(療)
 2. 心が落ち着く環境・条件…親(心)
 3. 尊厳…尊
 4. 希望…き
 5. 保清…保て
 6. 役割…役割
 7. ゆだねる…ゆだね
 8. 栄養…よう(養)
 9. お金…かな(金)

たとえば、8. 「栄養」だと管理栄養士、9.「お金」だと税理士、司法書士などの士業。
7. 「ゆだねる」になると、本人がゆだねることによって本当に色々な職種が関わることになります。

しかし、医療職と介護職の連携だけでもなかなかハードルが高いのが現状です。
そこに、他の職種を交えるとなるとそのハードルが更に高くなるのは、目に見えています。
先日、これをクリアにするアイデア、アドバイスを医療職ではない方からいただきました。

それは、「目標管理」を設定し、共有すること。
目標も3段階に分類し、6ヶ月先の「大目標」、1から2ヶ月先の「当面の目標」、そして「現状の課題」で立てる。
これは言わば、日頃から大切にしている「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」と同じことです。
私たちは少し先、もっと先を見て医療を行っています。
そして何より「患者さま」、「家族さま」を主に全てを考えている。
だからこそ、見失いがちな「患者さまが主」で「目標管理」をすることで「軸」が出来る。

こうして目標管理という軸が出来ると、多職種が同じ方向を向いて、お互いが進んで行ける気がしませんか?
ただ、ここで問題となるのが、“何”によって連携を行うのか、ということです。
今までのFAXをベースとした連携で良いのか…?
FAXによる連携は、伝える側、多くの場合でクリニックからの想いが一方通行になりがちです。

クリアするための課題は、まだまだ山積みです…。
でも、少し明るい兆しは見えています。
様々な課題を、支えてくれる仲間とともに解決できそうになってきました。
どのような解決方法か?は、追ってご報告させてください。

まず当面は、患者さまが主であることを見失わないことを確認し、関わる人すべてで目標をきちんと共有していきたいと思います。

【第3回東大阪プロジェクト・縁起でもない話をしよう会@東大阪(オンライン)】
日時:11/14(土)18:00~20:00
定員:30名程度
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:「遺言~もし遺贈寄付するなら?~」
東大阪プロジェクト代表・司法書士 福村雄一 が講師を務めます。
詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/1674222412758669

【第1回東大阪プロジェクト・緩和ケア研修会(オンライン)】
日時:12/12(土)18:00~20:00
定員:200名程度
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:早期緩和ケア×共に支える×繋ぐ存在
終末期患者の診療の一方で、緩和医療や死生観の問題等について幅広く講演・執筆活動を行っておられ、『死ぬときに後悔すること25』(致知出版社)をはじめ、多くの著作がある 大津秀一先生 に基調講演をしていただけることになりました。
詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/323152092097094
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆