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「問いかけ」とは
〜第9回ELC東大阪学習会をオンライン開催しました〜

こんにちは。看護師の川邉綾香です。
私は、エンドオブライフ・ケア協会認定ファシリテーターとして、かわべクリニックを中心に東大阪地区で医療・看護・介護に携わるメンバーと共に、意見交換や学習会を定期的に開催しています。

先日、第9回ELC東大阪学習会をオンラインで開催いたしました。
今回のテーマは、第7回「苦しむ人への援助と5つの課題、反復と沈黙」の続きである「問いかけ、そして支えるために」。
医療・介護職以外の職種の方も増え、14名の参加をいただきました。
このテーマでは実践から学ぶことが「肝」であるため、グループワークではファシリテーターを多く配置し、ロールプレイ(1対1の対応)を充実させました。

「問いかけ」は、相手との信頼関係がない中で安易に用いると、信頼関係を失う可能性があります。
「問いかけ」をするためには、相手に自分のことを、「この人は“聴いてくれる人、わかってくれる人”だ」と思ってもらう必要があります。

日常生活において、嬉しい事は自発的に言いたくなりますよね。
でも、悩んでいる事や苦しい事などの負の感情は、心の中に秘めることが多々あります。
悩んでいるうちにどうしていいかわからなくなったり、悶々とした日々を過ごしたり…。

まず、その人の苦しみをキャッチして、『あなたが心配です、気にかけています』の気持ちを込めた、「大丈夫ですか?」の一言が、問いかけの第一歩です。
そこから反復・沈黙を丁寧に行い、「問いかけ」から苦しみを吐露していただき、そうして自分自身に抱えていた苦しみを言語化することで、新たなる支えを見つけたり、あるいは解決したり、何かヒントが見出せると考えています。

学習会終了後、参加者から以下のようなコメントをいただきました。

20年ほど前に死の臨床研究会に所属し勉強していましたが、その頃よりも緩和ケアが身近になっている気がします。
しかし、向きあう方への寄り添い方の難しさは変わりません。
人のこころに寄りそうことで、なお自分と向きあい、自分とはなんだろうと考えます。
今後もELCの勉強をしていきたいと思っています。

問いかけのワークにおいて、「患者設定のみでシナリオなし」であったため、沈黙をより感じることができました。

みんなが協力的で、互いに支え合っていく姿が励ましになりました。
また、学びについても今までは、「反復・沈黙」が多かったので、私にとっては新しい「問いかけ」についても互いに確認しあえることができて、良かったです。
心から感謝です。

参加させていただくたびに勉強になりますし、ストレスなく参加できます。
主催をされておられる皆様に頭が下がります。
本当に感謝いたしております。私も頑張らなければという勇気をいただきました。

また運営についてのフィードバックとして、下記のようなご意見をいただきました。

ファシリテーターとしてですが、グループワークの際の時間配分が柔軟に対応できない。
回数を重ねればイレギュラーな対応も可能になるのでしょうが。
グループワークでのまとめを優先するのか、ワークを優先するのか戸惑ってしまいました。

新型コロナウイルスの流行に伴い、本年5月から始めたオンラインでの研修会も徐々に慣れつつありますが、まだまだ課題はたくさんあります。
まだまだ集まって学ぶ機会を設けることは難しく、引き続き、創意工夫し続けていかねばなりません。

私たちは、この学習会に参加していただいた方に、何か一つでも「お土産」を持って帰ってほしいと願っています。
明日からの実践につながるリアルな研修となるよう、今後も工夫を重ね、より充実した学習会の開催を目指してまいります。

次回の第12回ELC東大阪学習会は、11月28日を予定しています。
講師は大阪国際がんセンター 大江秀一先生が勤められます。
お申込み方法は本ブログやフェイスブックにてご案内いたします。
みなさまのご参加をお待ちしております。

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