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第20回布施緩和ケア研修会(オンライン)を開催しました

6月13日(土)にオンラインにて、「第20回布施緩和ケア研修会」を開催しました。
新型コロナウイルス流行に伴い、今までのように医師会館に集合する形式は難しい。
しかし流行が終息するまで待機していると緩和ケアの学びの機会が減少し、ゆくゆくは患者さまにとって不利益となります。
そこで、初めてのオンラインでの開催となりました。

受講者は医師15名、看護師19名、ケアマネージャー7名、薬剤師4名、その他、総勢61名。
初のオンラインでの開催ということもあり、事前に接続テストの機会を設け、事前の確認事項というスライドを配布。
参加者も制限して募集をかけたものの、オンラインという気軽さもあってか、想定よりも多くの方から参加のご希望をいただき、この研修会が広く周知されてきている印象を受けました。

布施緩和ケア研修会は、講演と事例検討を組み合わせ、医師、看護師などの医療職に加え、介護職など多職種に門戸を広げています。
この研修会の特徴は、毎回テーマに沿った講師を招いて緩和ケアについての基本的な知識を習得し、合わせて事例検討を行なうこで在宅緩和ケアの現場で直面する医療従事者の悩みに対し、具体的な援助を実践するところにあります。

第20回となる今回は、「Covid-19とCLINICAL ONCOLOGY」と題して、近畿大学医学部内科学教室腫瘍内科部門講師 川上尚人先生にご講演をいただきました。
「がん治療医が経験した新型コロナウイルス感染症流行に関連したがん診療に関するアンケート調査」(詳細に関しては論文化されるご予定もあり差し控えさせていただきます。)や、現在の治療手段である化学療法・分子標的薬・免疫療法のご説明、COVID-19流行時においてどの治療が安全かについてイギリス800例のエビデンスを用いてのご意見、最後に近畿大学病院での対応についてお話いただきました。

次に、かわべクリニック看護師の川邉綾香より「新型コロナウイルス感染症の余波~病院、在宅?自由に選ぶことの出来ない看取りの場所~」と題し、事例検討が行なわれました。

今回の新型コロナウイルス流行による緩和ケア病棟での面会制限に伴って急遽退院された事例に対し、オンライン上でグループに分かれ検討を実施。
そして、
「どんな状況にあったとしても、私たちは人生の最終段階にある方の支えとなることが求められる。私たちに出来ることは、その人の苦しみをキャッチして、支えとなり、選ぶことの自由を叶えることである。自宅で過ごすことを後悔されないように全力で、在宅医療におけるチームが一丸となって支えることが大切である」
とまとめました。

研修会終了後、参加者のみなさまの感想を拝読いたしました。
そのうちのいくつかを、こちらでもご紹介させていただきます。

・初めてのweb開催で、緊張感のある体験をさせていただきました。グループワークでは、タイムラグがあることがデメリットではありますが、他府県参加など、メリットがあり楽しめました。講義は演者が視覚的に存在するため、臨場感ありました。

・テレビなどではコロナの影響で必要な治療が受けられないような報道がなされていたが、実際はさほど影響なかったことがわかったし、今後も根治目的の治療は継続、状況によって は緩和治療が延期される可能性があることがわかった。初めの先生の講義は難しかったが、実際の治療現場の様子がわかってよかった。事例に関しては、自分の立場に置き換えて考えると、同様に支援できるか自信がない。でも、かわべ先生や今日の講義に参加されている方々となら相談・連携してサポートできると思うので、同様の相談があったときには抱え込まずに相談させてもらうと思う。

・リモートのディスカッションで他職種の有意義な意見が聞けて大変参考になりました。

・zoomでの研修会は初めてでした。操作は想像していたより簡単でした。臨場感は感じます。移動がないため遠方からの参加は容易だと感じました。質問もチャット形式で出来るため不便は感じませんでした。

・川上先生の講演は、コロナウイルス感染症流行下でのがん治療のリスクについて実際の臨床での判断などの難しさなど、大変興味深く拝聴しました。また、川邉さんの発表は時系列に発表していただくことで、経過がとても分かりやすく、その際のアセスメントを知りながら拝聴する事で、自分ならどうしただろうなと考えながら事例の発表に引き込まれて参加することが出来ました。グループワークも画面を通してディスカッションできとても有意義な研修でした。

・コロナとガン治療のお話は難しかったですが、興味深い内容でした。事例検討も、このコロナ禍での事例で、これからもあり得ることだと思いました。素晴らしい対応です。私も面会制限のある時のご家族の心配や、患者さんの不安が少しでもなくなるよう対応できればと思いました。明日からのヒントをいただきました。

また、下記のような建設的なご意見もいただけました。

・プレゼン資料は画面共有で大写しが良いと思われました。というのも、発表者の原稿を読むライトが反射して、画面左下がまぶしく、その部分のプレゼン画面が不明瞭でした。

・講義・事例共に、医療に特化した専門的な内容が多かったように思いました。多職種連携も会の目的とされているのであれば、検討の余地はあるかと思います。

・講演の時の声が聞き取りにくかった。スライドの字が小さかった。レジメも小さいのでよくわからなかった。

かわべクリニックが掲げる『東大阪プロジェクト』には3つの核となるテーマがあります。

●エンドオブライフ・ケア
●いのちの授業
●ACP(アドバンス・ケア・プランニング)

これらのテーマに基づき、今後も研修会を定期的に行ってまいります。
ぜひ、ご参加ください。

【第3回在宅褥瘡ケアセミナーin東大阪(オンライン)】

日時:7/4(土)15:00~16:30
定員:90名
対象:医療福祉、介護関係者(地域制限はありません)
タイトル:オンラインで学ぶ!褥瘡ケアセミナー
当クリニック看護師 川邉綾香が講師を務めます。詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/670601070452518/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

【東大阪緩和ケア地域連携カンファレンス】注:オンラインではありません

日時:7/30(木)18:30~20:00
場所:市立東大阪医療センター 本館3階 ABC会議室
定員:50名(申し込み不要)
対象:医療福祉、介護関係者(地域制限はありません)
タイトル:「遺言」~なぜ必要なの?なかったらどうなるの?~
東大阪プロジェクトメンバー 福村雄一先生(司法書士)が講師を務めます。詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/254383669166700/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

【第8回ELC東大阪学習会(オンライン)】

日時:8/6(木)18:00~19:30
定員:15名程度
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
タイトル:人生の最終段階における援助的コミュニケーション
~苦しみがあっても穏やかに過ごせるように~
訪問看護ステーションmusubi 看護師 米島ゆかりさんが講師を務めます。詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/243327350223982/
◆くわしくは、ここをクリックしてチラシでご確認ください◆

【第21回布施緩和ケア研修会(オンライン)】

日時:8/22(土)18:30~20:00
定員:50名程度
対象:医療福祉、介護関係者(地域制限はありません)
タイトル:退院支援から在宅へつなぐ
八尾徳洲会総合病院看護師 松本静香さんが講師を務めます。詳細については、以下記事をご参照ください。
https://www.facebook.com/events/684482535449610/

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