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院内勉強会を行いました ~テルヒュージョン小型シリンジポンプ~

2018年07月25日(水)
テーマ -

かわべクリニックでは、医療や薬剤、医療機器の知識の整理のために、月に1回程度「院内勉強会」を行っています。
今までは、癌性疼痛に対する鎮痛剤、抗がん剤、吸入薬などの薬剤や輸液ポンプなどの医療機器の説明会を行いました。

スタッフが薬剤や器具についての知識を深めることで、患者さまにもご家族さまにもケア内容をしっかりとご説明できますし、何より自分のケアが正しいという自信を持つことができます。

今回は、その説明会のレポートをお届けします。
少々専門的な内容ですが、何かのお役に立つ情報になれば幸いです。

【4月:テルヒュージョン小型シリンジポンプ TE-361N】
テルモの方をお招きし、日頃ご協力いただいている近隣の訪問看護ステーションのメンバーも含め、受講者は11名。
市立東大阪総合医療センターの病棟でも使用されていることもあり、受講者の多数に使用経験があり、主に動作確認と共通理解をはかることとなりました。


<ポイント>
・特にアラームがなった時の対応法を周知・徹底
・故障の原因がPCA(Patient Controlled Analgesia/自己調節鎮痛法)装置の本体への差込に関するものが多く、差し込みに丁寧さが必要
・「残量が何mlとなるとアラームが鳴るのか」がとの質問に対し、「10mlシリンジの場合、残0.5ml、5mlシリンジの場合、残0.25mlである」ことを確認
・CADD Regacyとは異なり、PCAを使用した回数(空打ちも含めて)が分からないため、残液量からカウントすることも確認

<感想>
在宅での使用なので、ご家族へ説明する機会もあるため、しっかりとして知識を得ておくことが重要であり、貴重な説明会となりました。
クリニックでの説明会のため、多くの方に参加を集うことは困難ですが、徐々に広げられればと思います。

【5月:経皮吸収型アレルギー性鼻炎治療剤 アレサガ】
久光製薬の方をお招きし、クリニックスタッフのみが参加。

<ポイント>
・経皮吸収に優れているエメダスチンフマル酸塩を使用
・血中濃度は約12時間程度でMAXとなり、即効性には乏しい
・反復投与により翌日くらいから安定する
・眠気は内服薬と大きな変わりなく、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意が必要
・薬価も抑え目の設定
・テープに記載されている文字は白内障の方でも見やすいように「緑色」を使用されている

<感想>
久光製薬は貼付剤に特化した製薬会社ということもあり、いろいろと工夫されていることがわかリました。現在はアレルギー性鼻炎のみの適応ですが、今後、じん麻疹などへの適応拡大が期待されます。

医学は日々進歩しています。このように新しい器具や薬剤について学び、知識として取り入れることで、患者さま一人ひとりに合わせたケアをするための「選択肢」を増やすことができます。

すべては患者さまのために。私たちは日々、学んでいかなければなりません。

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