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皮膚ケア緩和ケア講演会(オンライン)を開催しました。

5月8日(土)にオンラインにて「皮膚ケア緩和ケア講演会」を開催しました。
東大阪プロジェクトが主催するプロジェクトの中でも大きな会となり、600名に迫るお申し込みをいただきました。
当初は、東大阪市文化創造館でのライブとオンラインを併用したハイブリッド形式を予定しておりましたが、非常事態宣言下ということもあり、オンラインのみでの開催となりました。

滞りなく開催できたのも共催いただきましたマルホ株式会社様、アルフレッサ株式会社様及び東大阪プロジェクト事務局の皆さまのおかげです。
本当にありがとうございます。

以前からお伝えしておりますように、東大阪プロジェクトにおける講演会・研修会は、医師や看護師などの医療職に加え、介護職など多職種に門戸を広げています。
今回も、東大阪プロジェクト代表福村雄一先生(司法書士)に司会を担当していただきました。

受講者は、総勢399名、うち看護師178名、薬剤師142名と、と今までのプロジェクトでは最多のご参加をいただきました。
テーマが皆さまにとって関心の高い「皮膚ケア(褥瘡)」であったこともひとつの要因であると考えます。
ご参加いただき、本当にありがとうございました。
アンケート結果は下記の表の通りです。

第一部は「皮膚科医が伝えたい!ちょっぴり残念な褥瘡ケア」と題して、札幌皮膚科クリニック院長 安部正敏先生に講演をいただきました。


褥瘡治療は…チーム医療!
あいだみつをさんの
「みんなで力を合わせれば一番弱いひとが幸せになれる。
ひとりひとりがばらばらならば、一番強いひとでも幸せになれない」
という名言を引用し褥瘡治療における修学的治療にも通ずるというお言葉から始まりました。

残念な褥瘡ケア(1) 褥瘡アセスメントに発赤を使うのは残念。
皮疹を紐解く4つのコツ(紅斑、紫斑、白斑、色素斑)を提示され、硝子圧法により色調が消えるかどうかで診断。

残念な褥瘡ケア(2) 在宅褥瘡で消毒を絶対禁止するのは残念。
抗菌薬と抗生剤の違いの説明され、創傷・熱傷ガイドラインから「感染に移行しつつある状態や感染が成立した状態では、多少の組織障害が生じるとしても消毒を行い感染を抑えることが必要である」を引用し、絶対禁止することの残念さ。

残念な褥瘡ケア(3) スキンテア予防に保湿剤を工夫しないのは残念。
保湿薬でもフォームと泡状スプレーの違いがあり、工夫することの大切さ。

残念な褥瘡ケア(4)褥瘡治療にクリームを理解しないのは残念。
アセスメントに応じた局所治療薬を選択する重要性を説明。
剤形(クリーム、油脂性軟膏、水溶性軟膏、スプレー)を使い分けるポイント。
詳細を知りたい方は、第2回皮膚ケア緩和ケア講演会にご参加ください!


最後に、第23回日本褥瘡学会学術集会が2021年9月10日・11日にオンラインで開催され、同学会の会長を安部先生が務められるとの告知で締められました。
詳細はこちら

スキルアップ!として、「スライドグラスをポケットに忍ばせて、とにかく最初は触れてみませんか?」という言葉をいただきました。
私が
早速購入したのは言うまでもありません!

第二部は「訪問看護師が伝えたい!ちょっぴりホットな緩和ケア」と題して、かわべクリニック看護師 川邉綾香が講演を行いました。


ある歌詞を提示し、
人生の最終段階にある患者・家族に「あなたに会えてよかった」「最後、幸せだった」と思っていただけるようなケアとは…。


70歳代男性の事例を紹介。
多くの関係者と連携しながらの支援とは。


かわべクリニックが大切にしていること。

最後に、繋ぐいのち、穏やかなエンディングをみんなでと題し、もう一例の事例を紹介。

詳しくは、研修会終了後に参加者のみなさまからいただきました多数のアンケート結果にも記載されています。
そのうちのいくつかを、こちらでご紹介させていただきます。
ぜひ、ご覧ください。

・皮膚ケアでの対応や何を観察すればいいのか勉強になりました。私も訪問看護師で日々利用者様と接しています。訪問した時に笑顔になってもらう事を目標にしています。亡くなる前に家族への手紙を作ったりしました。これからも、あなたに会えて良かったと言って頂ける看護をしていきたいと思います。・安部先生のご講演について、専門的な内容を分かりやすくお話頂きとても分かりやすかったです。褥瘡ケアが必要な患者さんに直接関わったことはありませんでしたがとても勉強になりました。川邉先生のお話について、リアルな経験を時折目を潤ませながら詳細にお話頂き色々と考えさせられる内容でした。自分に何が出来るのか、患者さんが、ご家族が何を望んでいるのか改めて考えていきたいと思います。

・安部先生の講演‥褥瘡のアセスメントについてとてもよくわかりました。今まで紅斑と紫斑の区別をせずに看ていたと反省しました。また、もう少し詳しく聞かせていただきたいなあと思いました。川邉先生‥訪問診療と訪問看護、真の連携を築いていくために工夫を行っておられること見習いたいです。また、援助的コミュニケーションについて事例を交えて詳しく教えていただけたこととてもよかったです。当ステーションの同僚達にとってもとてもいい機会になったと思っています。ありがとうございました。

・大変有意義な時間を過ごさせていただきました。第一部の安倍先生の講演は、わかりやすくそして面白くてあっという間に終わってしまった感じです。今まで、残念な褥瘡アセスメントをしていたと思いました。まずはスライドガラスを早急に準備します!次回も企画される事を強く希望します!川邉先生の講演も大変伝わるものがありました。私は訪問看護師で、自宅看取りがよくあるステーションに勤務しています。丁寧な取り組みを事例に挙げていただき大変勉強になりました!貴重な時間、ありがとうございました!

・今まで安易に使っていた発赤の表現が間違っている事に気づいた。次回からは判断し報告できるようになりたい。在宅医療で穏やかに最後を迎えられるように聞く力を養うように勉強していく。研修を聴取出来て大変良かったと思っています。ありがとうございました。

・(安部先生)お話がとてもユーモアであり終始話に引き込まれました。患部の画像を多用してくださり理解しやすかったです。(川邉先生)業務に追われ患者様のためであることは頭ではわかっていてもどうしても「仕事」として行っていたのは否めません。「主語はいつだって患者様・ご家族の方」。患者様への心が欠けてしまっていた事に気づかされました。心に響く貴重な講演ありがとうございました。

・安部先生の話しは面白くて笑った!車掌さん、通販の方なみに話が上手で引き込まれました。二部の綾香先生も話し方に優しさを感じました。私も頑張っていきます。ありがとうございました。

・褥瘡に関してまさしく残念な看護をしていることに気づかされた。今日学んだことを明日から生かしていきたい。訪問看護に転職して1か月が経ち自宅で看取るとはどういうことかまだ全く分かっておらず今後に役立てていきたい。
・安部先生、とてもウィットに富んだ実り多いご講演ありがとうございました。「残念」と「信念」に変えられるように頑張ります。あやか先生、ほんとにぐっと心に迫るご講演ありがとうございました。無骨なおじいちゃん、残された家族への想いを貫かれた商社マンの男性、それぞれ目に浮かびました。ありがとうございました。

・皮膚ケアの講演は内容が濃く、再度、より深くお聴きしたいです。第2弾をお願いいたします。緩和ケアの講演は綾香さんの誠実さや優しさも会話の中に溢れていて心が温かくなりました。出会ってよかったと思えるケアを私も目指したいです。綾香さんの様に「分かってくれる人、それは聴いてくれる人」を愚直に続けていきたいです。大切な話を共有していただきありがとうございました。

・ところどころでユーモアに光り、参加させて頂いている中で特に引き込まれるセミナーでした。褥瘡に関して、知見がまだ浅いのですが、アセスメントの重要点や薬の成分・基剤の違いを知れて勉強になりました。川邉先生の講演では、医療資源の活用によってのメリット・重要性を実感しました。また、最後の「良い週末をお過ごしください」がいいなと思いました。

・訪問看護師としてのマインドに共感しました。「貴方に逢えてよかった」と言ってもらえる訪問看護師でありまたとおもいました。胸熱く、いっぱいです。ありがとうございました。

・安部先生の講演は、分かりやすく用語についても解説いただき理解しやすかったです。川邊綾香先生の事例では、よりスピード感を持ちより良いサービスを提供するためには、日頃からの連携の強さが鍵になるなと感じました。とても勉強になり刺激もいただきました。ありがとうございました。

・褥瘡の見分け方を間違っていたように思います。在宅でできるケアについても、もう一度考え直したいです。

・訪問看護で勤務しています。皮膚トラブルの評価を再確認しました。在宅看取りはキャラや家庭環境、背景等個々にあり、本当に日々悩み考えて過ごしています。少しでも本人家族に近づき良い方向で最期を迎えることができるお手伝いができるようになればよいと思っています。

・薬剤師は病院勤めでないと、褥瘡、緩和ケアの治療と直接関わることがありません。今回の研修で医療現場の医師、看護師が現実と向き合い業務を果たしているのだなと、改めて実感いたしました。薬局薬剤師に出来ることは何か、よく考え今後の業務に、今回の研修内容も念頭に置いて、活かしていきたいと感じました。

・私、理学療法士ですので、褥瘡を直接ケアすることはないのですが、応力の概念はポジショニングや体位変換する際の圧のかかり方の工夫につながるような気がします。また、スキンテアハイリスク患者を予想できる日光弾性繊維症の皮膚の状態を教えていただき、臨床に直接役立つ知識となりました。

また、下記のような建設的なご意見もいただけました。

・今回聞けなかったIAD(失禁関連皮膚炎)についてもまた講演を聴く機会を作って欲しいです。・二講演ともわかりやすかった。緩和の歌は長すぎると思った。

・ケアで成果を上げた事例だけでなく、うまくいかなった事例も知りたかった。

・安部先生のものまねをたくさん入れて楽しい研修が聞けた事とても勉強になりました。ただ時間が短すぎるように感じました。

・待ち時間が長い印象があり、質疑応答が1件ずつしかなかったことが残念です。

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出会うことで人が動き出し、ともに未来を変える
~穏やかなエンディングをみんなで~

今後も研修会を定期的に行ってまいります。
ぜひ、ご参加ください。

【痛み×緩和ケア講演会・第11回(オンライン)】

お申し込み:https://bit.ly/3BRNhXw
※ご注意ください
上記より「申し込み」および「ファイザープロへの会員登録」が必須です。
「介護関係者」の方は、「その他の医療関係者」をお選びください。

日時:令和3年9月18日(土)18:00~20:00
定員:オンライン 300名
対象:医療介護関係者(地域制限はありません)
話題提供:痛み・緩和ケア

[講演1] 18:00から
がん患者の痛みの治療~オピオイド鎮痛薬を上⼿に使うために~
京都府⽴医科⼤学附属病院 疼痛緩和医療部 上野 博司 先生
[講演2]:19:00から
がん患者のトータルケア~援助的コミュニケーションを上⼿に使って~
かわべクリニック 看護師 川邉綾香

※クリックすると拡大表示されます。

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