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かわべクリニック ブログ

開業4年目を迎えて

2019年9月で、かわべクリニックは開業4年目を迎えました。
ここまで続けてこられたのも、患者さま、ご家族さまをはじめ、交流させていただいたみなさまのご理解やご協力があったからこそ、と心より感謝いたします。

開業記念日にあたり、この1年を振り返り、次の1年について考えてみました。
少々長くなりますが、お付き合いください。

1年を振り返って

【1】約120名の患者さまに出逢いました

この1年間に新たに出逢った患者さまは、約120人。
そして自宅での看取り約65人、自宅以外を希望された方約30人でした。
出逢った数だけ物語があり、大切な思い出があります。

一つ一つの出逢いを大切にして、明日から出逢う患者さまも穏やかに過ごせるように、心をこめてケアを行い、ご家族さまをサポートし続けます。

【2】医療法人になりました
2019年3月に、「医療法人綾正会」となりました。
医療法人化することで、社会的な信用度が上がり、より多くの優秀な人材が集まると判断した末の決断です。

多くの患者さまやご家族さま、医療関係者から信頼をいただけるような医療を、これからも続けてまいります。

【3】スタッフが増えました

志を同じくする新しいスタッフが増えました。
様々な経験をしてきたスタッフが自分の個性や強みを活かし、「患者さま・家族さまのためできること」を考え、実行しています。

人が増えると、自ずとディスカッションをする機会が増えます。
それぞれの意見や価値観を大切にしながら、私たちが目指す医療の形を実現していきます。

余談ですが、クリニックではスタッフの誕生日会を行っています。
スタッフが増えたことで誕生日ケーキを食べる回数も増え、みんな喜んでいます(笑)。

【4】テレビや新聞の取材を受けました

お伝えしたように、先日はテレビ取材を受ける機会をいただきました。

私たちが取材をお受けした理由は、「最期のときをどこで過ごすか、患者さま自身が選べる」ということを知っていただきたかったから。
取材を受ける中で、在宅訪問診療が知られていないことを痛感しました。

在宅医療ではどんなことをしてくれるの?
病院との違いは?
病院とどのように連携しているの?
どんなシステムなの?

多くの方が、これらのことをご存知ありません。
取材を通して、これらのことをお伝えするとともに、「最期まで自宅で穏やかに過ごすこととは」を、一人でも多くの方に知っていただきたいと願いました。
先日放送されたテレビ番組では、多くの反響をいただきました。ありがとうございました。

そしてこの取材で何より感謝したいのは、取材を受け入れてくださった患者さまとご家族様さまに対してです。
みなさま、「在宅医療を多くの人にも知って欲しい」という使命感で、テレビカメラの前でお話ししてくださいました。
しかし取材を継続していく中で体調に変化が訪れると、心情も変わります。
カメラの前で漏れる言葉には、重み、苦しみがありました。
辛い思いを受け止め、死を前にしても穏やかに、最期まで夢を支えに過ごした姿を、カメラに残す。
このような勇気あることを決断してくださったみなさまに、心より感謝いたします。

現在、新聞取材が継続中です。
テレビ同様に、在宅医療とは何か。そして、その人らしく旅立つ、最期まで生きた証を病院にお伝えする取り組みを記事としてもらっています。
具体的なお知らせは、分かり次第お伝えいたしますので、どうぞよろしくお願いします。

動き出している新たな取り組み

【1】エンドオブライフ・ケア研修を実施しています

看護師・川邉綾香は、2018年9月にエンドオブライフ・ケア協会の援助士、11月にはファシリテーターとなり、12月スキルアップ研修を受講。
そして、2019年より本格的に活動開始しました。

2月に初めて講師として講演を行って以降、1、2カ月に1回のペースでケアマネージャーさんやヘルパーさん、薬剤師さん、病院関係(医師・看護師・MSW)に向けて講演を行っています。
講演では程よい緊張感の中、受講者がよりよい学びとなるような工夫を凝らしつつ、明日への糧となるようなお土産を持って帰ってもらえるような講演を心がけてきました。

研修を行って感じることは、みなさまにお伝えするとともに、自分自身が学べんでいるということ。
講演を通してケアの振り返りをすることができ、日々の自己研磨に繋がる事を実感しています。
一人でも多くの仲間を作り、人生の最終段階にいる患者さまのケアに自信を持って関わってもらえる、そのための活動を、これからも行っていきます。

【2】アドバンス・ケア・プランニング講演を行っています

2018年度から、「アドバンスケアプランニング(ACP:人生会議)」についての講演会の依頼をいただくようになりました。

「もしものときのエンディングノート」の普及・推進への取り組みがありますが、実際のところはあまり広まっていません。
いつ、どんな時に、何を話し合うのか。
まずは、この言葉を身近に感じてもらいたい。
そんな思いを持って、講演を行っています。

かわべクリニックの患者さまは、人生の最終段階にある方が多いです。
どのような時が穏やかなのか、何が選べると穏やかなのか。
日々の訪問がACPだと言っても過言ではありません。

患者さまが今後について考えるお手伝いができたら、と考えています。

これからの未来に向けて

【1】「東大阪プロジェクト」をスタートします!
ここ東大阪の地で、多職種それぞれがプロフェッショナルとして、自ら持つ知識や知恵、愛情を思う存分発揮して、チーム全体で患者さま家族さまを支え、またチーム全体がそれぞれを支えられるような環境作りをしていきたい。
すべては、私たちを必要としている患者さまのために…。

その想い『東大阪プロジェクト』を立ち上げます。
医師、看護師(クリニック、訪問、病院、認定)、薬剤師、ケアマネージャー、司法書士、アナウンサー、作家、社労士、税理士、弁護士など、さまざまな方がこのプロジェクトに賛同し、仲間になってくださいました。
これからも、新たな仲間を募りつつ、活動を具体化していきたいと考えています。

【2】「いのちの授業」に取り組みます!
学校だけでなく、地域や業界に関わらず様々な場面で学べる。
医療や介護に限らず、様々な関係者と一緒に創っていく。
それが、「折れない心を育てる いのちの授業プロジェクト」です。

この授業を通して、自分の困難や苦しみから、学ぶ習慣を創り、苦しんでいる誰かに対してどのように関わればよいのかを理解し、実践することを目指します。

日常の中には、多くの苦しみが含まれています。
その一方で、それでも人は穏やかになれる可能性があります。

苦しみの中でも穏やかに過ごすためには、「聴いてくれる人」の存在が大切です。
そして誰でも、その存在になる可能性があります。
誰かの力になることが自己肯定感を高め、「たとえうまくいかない自分であっても自分は尊い存在なのだ」と気づく。
これらのことを学ぶ機会となるのが、「いのちの授業」です。

一度授業を受けて終わりではなく、学んだことを切り口に、日常的な素材から自分・他者・社会の苦しみについて考え、話し合う習慣に繋がる糸口を身につけることを目指しています。
「東大阪プロジェクト」のメンバーが、それぞれの場所・立場で、「いのちの授業」を広めていきたいと思っています。

これからの1年も、私たちが開業当初に思い描いた

患者さまにとって
こころ落ち着く場所で
こころ安らかに
こころ思うままに
こころを込めてサポートする

を実現するために、努力と研鑽を重ね、前に向かって進み続けます!

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