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『できる看護師シリーズ』
看護記録(SOAP)が書けないあなたに!
(4)もっとアセスメントを深めなさい!

こんにちは。看護師の川邉綾香です。

看護記録(SOAP)を書くのが苦手な方に、明日から使える看護記録(SOAP)の実践例を紹介するこのシリーズ。
第1回「今日の看護の目的は何!?」
第2回「抽象的な事を書いて計画を立案した気になってはいけません!」
第3回「実施内容は“O”じゃないんです!」
に続き、
第4回は「もっとアセスメントを深めなさい!」がテーマです。

【事例4】
Dさま 90歳女性 施設入所中
直腸がん、腹膜播種、肝転移
2.3カ月前から下痢と便秘を繰り返していたため精査をしたところ、上記診断。
高齢であるため積極的な治療は希望されず。独居であるため、この機会に施設入所及び施設での看取りを希望。
施設入所されて2週間が経過。


看護記録を記載するときに一番重要な部分は「A:アセスメント」です。
アセスメントをしっかりとしないと、看護計画は立案できません。
看護計画がなければ、結果・評価ができないため、患者さまの状態が良いのか、悪いのか、何が問題なのか、わからなくなってしまいます。

アセスメントの第一歩は、「今の患者さま状態・状況がどうなのか?」と考えること。
Dさまの場合、今の問題は、直腸がんによる癌性疼痛がある!です。
疼痛コントロールが問題ないかのについて、具体的なアセスメントを書く。
そして、そのアセスメントの根拠となった「S:主観的データ」と「O:客観的データ」を記載すると記録としては完成します。

また、排便コントロールも重要です。
重要と思う理由、つまり「A:アセスメント」を行い、どのような対処をするのか。
つまり、「P:看護プラン」が想定できれば、あとはそれに紐づく「S:主観的データ」と「O:客観的データ」を継ぎ足して、文章を肉付けするだけなのです。
「~していく必要がある」と看護プランが記載されていることがありますが、より具体的にどのようにするのかを書いておくことで、継続看護にも繋がります。

看護記録のなかで重要となるのは、「A:アセスメント」と「P:看護プラン」。
この2点が、看護師が「何を考え、何をしたのか」を証明する重要な部分であり、看護師として技術力や知識力がものをいう部分になります!

いつもお伝えしていますが…
記載後、もう一度読み直し作業を行なってみてください。
本当に、自分の書いた文章が相手に読み易いものなのか、誤字脱字はないか、確認する習慣をつけるとよいでしょう。

【看護記録(SOAP)が書けないあなたに!事例を通して学ぶ】
(1)今日の看護の目的は何!?
(2)抽象的な事を書いて計画を立案した気になってはいけません!
(3)実施内容はOじゃないんです!
(4)もっとアセスメントを深めなさい!
(5)初回訪問で見えてくる患者像(Coming Soon)