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「市民公開講座・日本保健医療行動科学会学術大会」で特別講演しました

2月の中旬に東大阪プロジェクトを通して交流のある東大阪大学介護福祉学科の馬込武志教授がふらりとクリニックをのぞいてくださいました。

そのとき日頃から『縁起でもない話をしよう会』を開催している私たちに「人はなぜ、終わりを考えないんでしょうかね?」と問われたのです。

このときのエピソードをきっかけに、今日のテーマでもある「なぜ、私たちは縁起でもない話を避けるのか」というテーマで学会で講演することとなりました。

日本保健医療行動科学学会のようす

私たちの活動と保健医療行動の結びつき

馬込先生からお題をいただいた私たちは、どのようなお話が良いのかを考えました。

今回の対象は「保険医療行動に関心があり、家族や知人が幸せに生きること」に対する勉強熱心な市民の皆さんです。

  • 馬込先生が私たちの活動を「新しいトータルケア」と名付けてくださったこと
  • 保健医療行動の定義が「人々がウェルビーイングで自分の人生を全うするために行う行動全般」であること
保健医療行動は、実際に健康に結びつくか否かを問題にしておらず、本人が健康の保持・ 回復・増進を目的として行うものを指す。 例えば、ジョギングは老化防止や動脈硬化予防の効果がある健康行動であるが、やり方によっては動脈硬化を促進してしまったり、食事直後に行えば不健康行動である。

日本保健医療行動科学会ホームページより

私たちが行う「東大阪プロジェクト」の目的は、真の地域包括ケアシステムを実現することです。

地域包括ケアは、医療や介護が日常的に必要な方でも住み慣れた地域で生活し続けられるように支援されることであり、予防や生活支援、また亡くなった後の心配も可能な限り減らして差し上げるサポートが欠かせません。

このように頭を整理していると、私たちが皆様に呼びかけている活動そのものがまさに保健医療行動と合致するのだと感じました。

ただし私たち医療者の専門は治療や緩和ケアなど範囲が限られるため、従来の多職種連携の概念を拡大しなければ、真の地域包括ケアシステムは到底実現できないと考えるようになりました。

その結果として医療・介護分野以外で、人々が安心して生活する、または安心して最期を迎えるために必要な司法書士、葬祭業、教会、寺院、ファイナンシャルプランナーのような方々との連携の輪が広がり始めています。

講演を通して人生会議(ACP)を広めたい

このブログを読んでくださっている方は、人生会議(ACP)の意味はおわかりかもしれませんが、残念ながら一般的な知名度はかなり低いのが実情です。つまり、家族や大切な人同士で「自分がどのように生き、どんな最期を迎えたいか」を話す機会さえないことになります。

真の地域包括ケアシステム実現の道のりはまだまだと言わざるを得ません。

私たちの講演を聞いていただき、自然と行動が変容され、「大切な人に言葉にして伝える」一歩目を踏み出せるような内容に仕上げました。

日本保健医療行動科学学会の講演資料

講演した際の配布資料はこちらからご覧いただけます

講演テーマでもある「なぜ私たちは縁起でもない話を避けるのか」について、私たちがお話しした仮説は次のとおりです。

1. 死が想像できないから?
2. 話さなくてもわかってくれるから?
3. 考えたくないから?
4. お互いに切り出せないから?

「死」という誰にでも訪れる未来の話をするのは「縁起でもない」と避けられがちですが、ご本人が意志を示せなくなった後では、家族は推し量ることしかできません。しかし、ご本人やそのご家族が準備を行っておくことで、不安を感じることなく幸せとともに最期を迎えられます。

どのような最期を望むのか、自身が亡くなった後のことでどのような不安があるか、「人生会議」として話し合っておくことが大切だということをこの講演でも繰り返しお伝えしました。

東大阪プロジェクトと

東大阪プロジェクトの活動の一環として定期的に行っている「縁起でもない話をしよう会」は、まさに避けられがちな話題をあえてカジュアルに話し始めることで、心のハードルを下げてみようという取り組みです。

  • 予後半年で、手元に1000万円あればどのように使いますか?
  • どんなお葬式をあげてほしいですか?それはなぜですか?
  • 最後の晩餐で、あなたは誰と何を食べたいですか?それはなぜですか?

このような普段だったらしない(自然と「避けたい」)話をあえて取り上げることで、大切な人だからこそ話ができることの重要性に気づいていただきたいと思います。
少しでもACP(人生会議)に対する理解が進み、これまで取り組んだことのない方の行動が変容されたら幸いです。

そして貴重な機会をいただいた東大阪大学の馬込武志教授、大会関係者の皆さまに心からお礼を申し上げます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【今週の東大阪プロジェクト】

東大阪プロジェクトの活動の一部をご紹介させていただきます

>ぜひご参加ください<<

【第2回まちの保健室(参加費無料)】

より豊かな人生を楽しめるように。
「まちの保健室」はいつでもあなたをお待ちしています。

【申し込み】
不要です。当日会場にお越しください。

☆受付定員には限りがあり、相談をお待ちいただく場合もあります

開催日:2023年8月9日(水)(毎月第2水曜日)
時間:14:00~16:00(入退室は自由です)
内容:健康チェック・健康相談・がん遺族サロン
会場:カトリック布施教会 教室4

東大阪市永和1-10-10
河内永和駅より徒歩5分

参加費:無料

病院へ行くほどではないけれど、最近ちょっと気になることがある。
さまざまな不安や悩みを看護職に 気軽に相談できる場所。
生徒の相談や癒しの場でもある学校の保健室のように、さまざまな不安や悩みを看護職に気軽に相談できる場所。
さびしさ、悲しさ、会いたい気持ち、いろいろなこと、話しにきませんか?

こころの中の大切な人と一緒にふたたび歩き始める。そのきっかけにしてください。
こどもからお年寄りまで、誰もがより健やかに生きるために、人と人がふれあい、より豊かな人生を楽しめるように。
「まちの保健室」はいつでもあなたをお待ちしています。
まちの保健室のご案内
※クリックするとPDFが拡大表示されます

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