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【看取りの報告書】Yさまのこと

クリニックでは、患者さまが最期の時間を過ごされたご様子を「看取りの報告書」としてまとめています。

今までかわべクリニックがお見送りをした患者さまの「看取りの報告書」を、担当看護師の思い出と共にご紹介していきたいと思います。

Yさまのこと
~告知の難しさ
死を待つ恐怖を感じる患者さまへの、上手な伝え方とは~

[看取りの報告書]
いつもお世話になっております。
貴科からご紹介いただいたYさまについてご報告させていただきます。

初回訪問の際に、Yさまより
「病院先生から、『いつ急変するかわからない。それが10日なのか、1ヶ月なのか、半年なのかわからない』って言われた。
治らないわけだし早く逝きたいわ。毎日覚悟するのも大変やよ。
でも、かわべ先生が何かあったら対応してくれるのですね。
かわべ先生に最期、診断してもらいますわ。最期まで、どうぞよろしく!」
とお声をかけていただきました。

Yさまの心情を思うと切なさを感じつつ、私たちは「毎回の訪問を大切に」という気持ちを再認識し、診察を重ねていきました。
奥さまは、退院当初は急変したらどうしたらいいのかと不安な様子でしたが、私たちが毎回説明を行い、Yさまの「自宅で過ごしたい」という気持ちを懸命に支えていただきました。
そして訪問看護ステーションと連携を図り、奥さまの介護負担の軽減に努めました。

やがて病状の進行と共に、呼吸状態が悪化。
塩酸モルヒネ持続皮下注にて呼吸困難の緩和を図り、安らかに永眠されました。
3週間と短い関わりでしたが、診察後に握りしめてくれる力強い手の温もりが今も残っています。
ご紹介ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

[ケアを振り返って]
ガンは亡くなる1~2か月前までは体の機能が保たれることが多く、余命が予測しやすい病気です。
しかし、その期間を過ぎた頃に急に悪化します。

今回のYさまの場合は、肺癌、多発脳転移で脳転移によるめまい、ふらつき、ろれつ不調などの症状の出現により、救急搬送を繰り返していました。
脳転移に対しては全脳照射を行って今後は対症療法しかない状況となってから、Yさまは最期まで自宅で過ごすことを決めました。

病院ではどのような形で予後を説明したのか詳細はわかりませんが、在宅でもご本人さまから「先生、あとどれくらい生きられますか?」と尋ねられることがあります。
私たちは、ご本人さまに予後を直接お伝えすることはありません。
それよりも「なぜ、その質問をされるのか」、その意味を考えることにします。
そして、残された時間の中での希望を見つけ、支えるように努めます。

その日その日に感謝して過ごすことができるような心の余裕を持って穏やかに過ごせることが、患者さま、ご家族さまにとって有意義な時間だと私は思います。

「この人なら任せても良い」という安心感、信頼関係の構築が何よりも大切です。

【看取りの報告書 バックナンバー】
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